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筆文字法語 〜私が出会った大切な言葉〜

浄土真宗(真宗大谷派)の僧侶が、心に残った言葉を筆文字で書き綴っています。

「あったりまえ」…か。

職業柄と言っていいのか…、お参り先ではご高齢の方とお会いする機会が多いです。

そして、度々会話の中で、

「歳をとると、いいことないわ。体も思うように動かなくなるし…」となり、

「そうなんですね。でも、いつまでも元気でいて、長生きしてくださいよ」と返す。

この流れが、何度かあります。

 

先日、吉沢久子さん(家事評論家・エッセイスト)の

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というお言葉に出会い、クスッと笑った後、「そうだな」と納得させられました。

永年生きてきて、弱ったり、ガタがくることは「あったりまえ」なんですね。

 

お釈迦さまは、

「生苦」「一切皆苦」、

「生きる苦しみ」「すべてみな苦しみである」

と教えてくださっています。

これを受け止めれば、「いつまでも元気で…、長生きして……」

なんて言うのは無理難題を要求するようなものでした。

申し訳ない軽口を発していたなと反省しております。

 

寄る年波を認める、引き受けるということに、人生の歩み方が大きく関わってくるのですね。

 

 

そういう私は、アンチエイジングよろしく、たまに筋トレをします。

すると、二日後くらいに筋肉痛がやってきます。

「年のせいか……?」と少し落ち込みそうになります。

そんな時「あったりまえだな」といいいながら、

筋肉痛の箇所をポンポン叩いてくれる吉沢さんの姿をイメージして

引き受けていけたらなと思いました。

 

いや〜、97年生きてきた方のお言葉には、深さと重み、そして説得力があります。
それでいて軽やかさも感じるので、なんだかすがすがしいです。