筆文字法語 〜私が出会った大切な言葉〜

浄土真宗(真宗大谷派)の僧侶が、心に残った言葉を筆文字で書き綴っています。

丁寧に、力をぬいて

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「つかむ」には、「物を強く保持する、我が物とする」という意味があるそうです。

「汲みとる」には、「おしはかる、おもいやる」という意味があるそうです。

 

言われてみれば、「つかむ」というと少し乱暴な印象を受けます。

力が入っている感じがします。

反対に、「すくう」「汲みとる」からは、丁寧な印象を受けます。

力が抜けていて、やさしい感じがします。

 

(“金魚すくい”ですもんね。“金魚つかみ”とは言いませんよね。)

 

つかむと、そのものは手の中にあり、見ることができません。

それに、つかみ続けると、そのものがつぶれてしまいそうです。

 

すくうと、そのものは手のひらの上にあり、目を向ければいつでも見ることができます。

つぶれることもありません。

 

ではでは、心に対してはどうか?

つかもうとするのか?汲みとろうとするのか?

 あなたは、どっちだ?

 

と、問いかけられているのではないでしょうか?

 

 

【今日の法語】

     水はつかめません  すくうもの

     心もつかめません  汲みとるもの

                                              東井義雄